星空を見上げて

水俣病与党ＰＴ法案に追加された前文の意味

与党水俣病問題プロジェクトチームが検討中の水俣病問題を最終解決する法律案に，この法律が水俣病被害者救済のためのものである旨の前文を付加することになったそうです。

法律としては何の効力もない前文に，なぜこのような説明を追加しようというのでしょうか？それは，法律の本文だけを見れば，その内容が水俣病被害者救済を目的としていない，それどころか，加害者を救済して臭いものに蓋をする幕引き法案であることが読み取れてしまうからでしょう。つまり，与党ＰＴ自身が，この法案が被害者救済のためのものではないことを事実上自認しているのです。その上で，ごまかしのテクニックとして，きれい事を書いた前文という煙幕を張ったというわけです。このようなまやかし法案は，何としても葬り去るよう，皆様のご理解・ご支援をお願いします。

与党水俣病問題ＰＴ特別措置法案に断固反対する

昨日（３／６），与党水俣病問題プロジェクトチームは、「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の最終解決に関する特別措置法案」を正式に決定した。この法案は，「水俣病被害者の救済」と題しながら，その実質的な中身は，加害者であるチッソを救済する法案となっています。ノーモアミナマタ国賠訴訟を闘っている原告団・弁護団・患者会は，この法案に断固反対する緊急声明を発表しました。事務所のホームページに声明全文を掲載しましたので，一読いただければ幸いです。このような，歴史的汚点となる法案を国会で可決させてはいけないと強く思います。

水俣病の与党ＰＴ「被害者救済法」はまやかし

水俣病問題与党プロジェクトチーム（ＰＴ）の園田博之座長が，水俣病被害者救済法にチッソの分社化を盛り込む（法案は一本である）意向を明らかにしたらしい。もしも法案を別にしてしまうと，チッソの分社化（「分社化」と言えば聞こえは良いが，実際は，加害企業を消滅させて，加害企業の中にあった利益部門の加害責任免除という，被害者側から見ればひどい話）が認められない可能性があるからでしょう。

本来，被害者救済と加害企業の将来という性質の異なる事項を規定する法律であるなら，別々に定めるのがスジ。それにもかかわらず，一本化してごり押ししようということのようです。

これは要するに，この法案の被害者救済はチッソの分社化を実現するための隠れ蓑であり，ＰＴが目指すものが被害者救済ではなく，加害者救済であることを明らかにしたものと評せざるを得ないと思います。

こんなまやかしに惑わされず，断固闘い抜くことにより，正当な解決を勝ち取る道が見えてくることでしょう。大阪でも裁判が起こされ，熊本では，追加提訴が予定されています。今後の動きに注目してください！