蒲島郁夫熊本県知事が、川辺川ダムに反対の立場を表明し、これにより川辺川ダム建設計画は、事実上頓挫しました。走り出したら止まらない「ブレーキのない車」だった公共事業に「待った」をかけた歴史的な一日となりました。潮谷義子前知事は、それまでのダム推進から中立の立場に舵を切りました。それも英断だったと思いますが、今回は明確にダム反対の立場を選択されました。この蒲島知事の英断に敬意を表するとともに、川辺川利水訴訟の弁護団の一員として、この結論を素直に喜びたいと思います。
ちなみに川辺川利水訴訟とは、一言で言えば、川辺川ダムから農業用水を引っ張ってくる国・熊本県・関係市町村による公共事業計画に対して、対象地域の農家が、「ダムの水はいらん!」「水は足りている」などとして計画の取り消しを求めた行政訴訟でした。第1審の熊本地裁では敗訴したものの、第2審の福岡高裁で逆転勝訴を果たして確定したものです。まさに民主主義の勝利でした。今回の蒲島知事の決断も、民意を重視したことの結果ということのようで、わが国にもようやく民主主義が定着してきた証でしょうか。
とりあえず、知事の英断に乾杯!
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